悪魔とお茶を
ひだかたけし

悪魔とお茶を
ある晴れた昼下がり
あなたと出会ったその日に
悪魔とお茶を

わたしは歩き続けていた
まだ暗い山中を
朝の鐘の音が鳴り響き
皆が仕事場へ出掛けた後
ひとりその場に崩れ落ちた

山の頂きには湖が在る
三つ、ぽっかりターコイズブルーの
存在しないと断定しないで
瞳を開いてよく見て
山の頂きにぽっかり在る湖を

)あなたの感覚しか信じない明晰なその頭脳に
)悪魔は涎を垂らして取り憑くんだ

悪魔とお茶を
ある晴れた昼下がり
あなたと出会ったその日に
悪魔とお茶を

あなたはその日
フルサトと引き換えに自由を得た








自由詩 悪魔とお茶を Copyright ひだかたけし 2022-03-07 18:27:15
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