ひとり
ひだかたけし
ひとり見つめる青空を
透かし通した大宇宙を
あゝとてもクリアだ
わたしはひとりだ
ゆっくり春めく街を行く
どこもかしこも光の散弾
弾ける人々の笑いは満ちて
いのちが優しく芽吹いている
風は緩やか、陽射しに溶けて
こころのなかで君が笑う
孤独を孤立と取り違えた日々
君はいつも優しく微笑み
僕はいつも拒絶した
今、僕は君と共に笑う
僕たち一人一人の孤独を受け容れ
二人陽射しに溶けていく
ひとり見つめる青空を
透かし通した大宇宙を
あゝとてもクリアだ
わたしはひとりだ
どんどん身軽になっていく
あゝとてもクリアだ
わたしはひとりだ