なみだのきせきがひかるたそがれ
秋葉竹




君の眼が
うまれて初めて刺したのは
下校時、風吹く、あの橋の上

夏の君
真白な制服、風を切る
自転車、花火へ行く、って、笑顔で


帰る、って。
うつむく寂しそうな眼に
無言でいるしか無かったあおはる

君と春、
花咲き花舞う、あたたかな
午後の日差しに、手を振るおわかれ


三日月の
桜の道も散り初めて
ひとりがいいって笑顔で泣く君

光る銀、
翼を広げたやさしげな
天使が笑っているような星


ただ好きと
言えなかった日の帰宅路の
橋の上から見おろすオレンジ


傘を差す
君の瞳が濡れていて
涙の軌跡が光る黄昏




なみだのきせきがひかるたそがれ
















自由詩 なみだのきせきがひかるたそがれ Copyright 秋葉竹 2022-02-12 11:58:18
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