冬の朝の《改》
秋葉竹



雪をみることさえ
久しぶりで
でもほんとうに美しい世界は
無駄で汚れた人のいとなみのなかにある


死、がしずかなのか
土に戻ること、が安らかなのか
生まれ変わること、がただ辛いのか


なにものかにみすかされているのか


あたまを破ろうとする獣
悲しみもなくただ泣いているだけなのに
すべての幸せは奪い去られる


神さま、人はひとりで、生きては、ダメです!



だから、ただ、血、だけが
ながれる音がして
ゴォ、ゴォ、ゴォ、と
シャリン、シャリン、シャリン、と

また、僕を、生かし、つづける、のだろう

まだ、生きていたいのかどうかという想いは
ひとまず強く無視してしまうのが
正しい選択だと思う、

冬の、朝の、闇の、街








自由詩 冬の朝の《改》 Copyright 秋葉竹 2022-01-28 01:29:02
notebook Home 戻る