蝸牛のうた
マークアーモンド

仮寓の蝸牛には
やり残したことがいっぱいあるのだが

奇遇という気球に乗って
無音の空の旅をしてみたかった

修羅場という修羅場がなくて
絵になる風景も知らずに

雑踏に紛れて遺伝子の旅は終わる

とある蛙さんと一緒に見た昭和の空には
広告ビラを撒き散らすセスナと

持久走を走りきった君の汗の
タオルになった僕はちょとだけ勝利者




自由詩 蝸牛のうた Copyright マークアーモンド 2022-01-25 21:28:30
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