復讐への旅路(一)
朧月夜
クールラントの王宮で、戦士エイソスの祝賀会が開かれていた、
まさにその時、エインスベルらは復讐の旅へと出立していた。
エインスベルらの集団は、オークの傭兵が20名、そして人間が10名、
総勢30名の集団だった。隠密集団と言っても良い。
人間のなかには、エインスベル、アイソニアの騎士、盗賊ヨラン、
そして、ハザック・アザンという人物が含まれていた。
このハザック・アザンがいかなる人物かという説明は、
ここではしないで置こう。賢明なる読者であれば、
この者がいかなるものであるのか、容易に想像がつくであろうから。
エインスベルたちは、ユーラディアの谷を進んで行った。
これは、クールラントの南から、ファシブルの東へと広がっている
魔境である。そこにはもちろん、様々な魔物たちが棲みついている。
しかし、ラゴスとアースランテを横切るよりは幾分安全であろうと思えた。
いかに小集団の旅だとは言え、侵略者と思われる可能性は捨て切れなかったのだ。
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クールラントの詩