ゆきの光景を
秋葉竹



すぎゆく時間

そして想い出すのは降り積もるゆき

樹氷がカキ氷にみえたって

食べたいの?くいしんぼう

そんなわけ無いけれど

とっても寒いはずなのに

君といるからかな

わたし、大きな夢みていたみたい

《のけもの注意!》って立て看板が

ゆきのおかげで《けもの注意!》に

変わってる、無理じゃないよ!

すべてこの音も無い真っ白な世界がくれた

奇跡の光景なのかもしれないだろ?


それを信じているわたしの胸に

運命のやわらかな光が差し込むんだ

ちゃんとかぞえるね?

過去、運命に貰ったあたたかい幸せの数

瞳、濡らしてくれる白い清い喜びは

いまここに凍りつく冷たさで

でもほんとうは降り積もるゆきの姿で

わたしをほっこりさせてくれているんだ

あたりまえだけど君のことも、そうだろ?


足を踏み出す勇気を

この美しい世界に貰ったんだ


降るゆき、舞うゆき、積もるゆき


そしてそのせいですべてに感謝できる

それほどの、生活のガラスを撫でられる掌

それほどの、暗い希望の瞳に浮かぶ熱い涙

そしてそのせいですべてに感謝できる


ときは流れゆき、ときは変わりゆく

もういいかもしれないね


降るゆき、舞うゆき、積もるゆき


もういいかもしれないだろ?

ときは流れゆき、ときは流れゆく













自由詩 ゆきの光景を Copyright 秋葉竹 2022-01-20 20:11:56
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