ふたり、からませ愛
秋葉竹





黒く輝く瞳のなかに僕はみえない


朝、狐のため息みたいな負けおしみ


この大きな都市のひとつの部屋で、ふたり


二度と逢えない悲しい予感に、怯える



夢でみた、狂ったみたいに街中走りつづけ


暴風雨の胸でも、歌いたい愛の結晶


生きるために、清くあろうとした人


傷ついた瞳、少し空の色が混じる


祈りは黄昏が夜になる速度で、祈られ


ここにいてあげるという誓い、思い返し



黒く輝く瞳はあたたかく光る


朝、裸の心をふたりからませ愛


この汚れた都会の小さなベッドで、ふたり


二度と逢えない悲しい予感に、怯える











自由詩 ふたり、からませ愛 Copyright 秋葉竹 2022-01-09 18:48:01
notebook Home 戻る