歌と宝石
秋葉竹




夢をみた起きたら泣いてる

桃色のあたたかい空気が澄んで

いつまでも寂しい花が一輪

枯れずに名前さえ知らない

なにが自由か知らずに飛ぶ鳥

七色の虹へ向かう訳も知らない

オモイ喉元におさえこむ星月夜


夢をみたあなたは泣いていた?

あたたかく微笑みながら震えている

寂しい花がひらひら花びらを落とす

白いあなたの小指の爪のような

自由にはなれないからみつくシガラミ

訳もなく泣いていたねあの夜

裸ですきとおるふたり星月夜


罪ばかり残る生きかたをしてきたか

爪を研いで猫になりたいな

さようならこれは予言だハズレて欲しい

あなたの生きざまと真逆に成り果て

てきとうにこぼれ落ちる言葉

てきとうに転がる小石蹴り上げて

さようなら『歌と宝石』のあなた


そんな美しい霞みがかった夢の中


夢をみた


起きたら泣いてた











自由詩 歌と宝石 Copyright 秋葉竹 2022-01-08 08:24:12
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