青い窓から見えた雲
イオン
福島県の郡山市に
「青い窓」という児童詩誌がある
半世紀を超えて続く誌面には
児童の純粋な想いと願いがある
僕らも子どもの頃
青い窓から空を見上げていた
詩は創作の核であり
それに足したのが小説で
削ったのが俳句短歌川柳だと思う
いずれも詩の進化系なのだ
よって詩は進化する必要はない
なのに現代詩人は
言葉のダンスとクイズで
進化させようとする
謎なほど斬新だと言うのは
謎のない謎かけが見抜けない言い訳だ
詩は進化する必要はないが
時世に応じた変化は必要であって
表現方法に変異系はあるだろう
迷ったら
児童詩と同じ目線であればいいのだ
子どもの時に青い窓から見えた雲
大人になると社会の雲の上か中か下で
生活するようになる
雲の下では洗濯物が乾かない時もある
雲の中ではびしょ濡れだ
雲の上は星が見えても届く訳ではない
それに遠くに見えた雲と真上に来た雲は
様子が違う場合が多い
詩は傘である
あまり変形した傘は役に立たない