目が覚めたら
月夜乃海花

目が覚めた。
羽毛のベットに天蓋仕立て。
空から星の飴が降ってきて
鴉の王子様が居る世界。
そこで鴉にぐちゃり。
首から呑まれた。

生きてる私の首を確認。
少し寝違えた。

目が覚めた。
知らない黒男に剣を渡され
「彼奴を殺せ」
とりあえず剣を刺したら
何故か自分の腹から血が流れた。

生きてる私の腹を確認。
そういえばここ数日食べてない。

目が覚めた。
みんなが私を見てた。
何とも言えぬ顔で
「どうして」「ひどい」
そんなありふれた台詞では無くて
もっと苦しい言葉。
それよりも早くここから出してくれない?
狭い箱の中に入れられたら困ります
いや、何気に燃やそうとしないで
話聞いてる?

生きてる自分を確認。
多分まだ生きてる。
残念ながら。

次に眠った時は楽しくしてね


自由詩 目が覚めたら Copyright 月夜乃海花 2021-12-12 12:36:40
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