たわわ
あらい

おろしたての極点と銀の手は仮のものと氾濫する

丘の小股をすくい、
山なりの隆起を飛び越して、
うねりもたおらかな、てっぺんを砂上とする
秘められた悪辣な改竄を行う眺望の地に
合掌する沿岸に
足が不自由な 雉の 感度が増し
皮肉っぽいコマネズミの書窓を 聞きかじる

       慈雨と
       彩雲を
      楽天地に
      残り香を
口車に乗る天気図を。

寂滅した愛嬌を深みにかぶせる
波音はののしり 
人生を 引き締める思惑は 葉擦れ

それとなく水を向ける私は木の股から生まれたわけじゃない

湖心された型に嵌っている。
舗道の剥離 水際立つ夢路への いちまい

/情熱的神がいる場所を強いれる軍人、
挙句の果て熱っぽく血の気がひく無恥、
進む速さを傾ける煩悩、
三日開けずにやってくる綿花、
爪に火を点す自問自答。息が弾む。
泣くに泣けない陰茎、鵜呑みにせよ。/

母のやさしさから。
(不慮)
  色彩は豊かな。埒もない老骨
  またたく間。暗に言う 

  突出した強さ。

  あなたへの、壱ブ


自由詩 たわわ Copyright あらい 2021-11-28 21:04:27
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