助けておねえさんちょっとだけでいいから
　かわいそうに虫けら。話すことできないから話してても解らない。雑音なくなって良かったね、って、にこやかに仲間うちの会話。反吐が出るね。君の事だよ。すがった手を振り払われて、かわいそうだな虫けら。ちゃんと見てる？そんなふうに適当な人に適当にすがるからそりゃ踏みつけられるよ。大丈夫？きみ、今度は間違えないようにねおだいじに。
　夕焼けに息を吐く。綺麗なものを見て同じになれないのが残念だと思う。夕焼けほど星空ほど綺麗だったら、もっと簡単だったかもしれない。でもそれ、自分じゃなくて、他に期待してばかりで、私、なにやってるんだろう。もっと頑張れたら良かった。足りない。足りないのはわかっている。

私たちは虫けらで、日々感謝して
生きてて、

「なにそれ、菩薩なん？ウケる」