コロコロ
asagohan

霜月
本当に霜でも降りそうだ。

昼間の怒りの感覚と
冷たい夜との温度差で
自分の頭が軋むとき

暗闇で虫が鳴いているのが聞こえた。
コロコロと。

お前達の行く先は
冷たくなる大気に閉じられていくのに
コロコロと
穏やかだ。

怖くないのか?

ユニクロのダウンを
胸に密着させる。
何もかも無くなってしまうのが。

コロコロと鳴いている。
コロコロと消えていく。
なんでもかんでも
コロコロで

明日を済ましてみようと思った。


自由詩 コロコロ Copyright asagohan 2021-11-03 13:27:21
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