しっぽがほしかった
もっぷ

キッチンに一人っきりの秋思かな


祖母の手がせっせせっせと栗磨く


宵の秋コーヒー淹れて猫の横


まず今日の今を生きたし十三夜


温(あたた)め酒となりの部屋も灯りおり


今日には今日の猫のしっぽと天の川


四度目でしくじり多し秋の風


東京の夜空に秋の夕星(ゆうずつ)よ


虚栗(みなしぐり)が記憶の湖(うみ)にまたぽちゃり


秋高し今日のケーキ屋までの道



俳句 しっぽがほしかった Copyright もっぷ 2021-08-12 01:18:13
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