青い街を行く
ひだかたけし

ひろびろ青がひろがって
鳥の群れが行き過ぎる
街は熱波に曝されて
子らの午睡を浅くする

  *

ちから抜けちから抜け
胸にわだかまる不安感を
呑み込みおれは街を行く
こんなにひろびろと青いのに
嘔吐しそうな不安感が
茫漠と行く手を覆っていく
(ロラゼパムを二錠飲む
せいしんあんていざいというやつだ)

むせかえる、むせかえる
青い息吐きむせかえる
こころの野辺を真っ直ぐに
進めば見える浄土にも
綿菓子のような白雲漂い
どうにもこうにも掴み所がない
どうにもこうにもやるせない

何かを置き去りにしてきたような
やりきれない思いだけ
ふっとこころに去来して
おれは路傍にうずくまる
しろくおののきうずくまる

  *

ひろびろ青がひろがって
午睡の子らが目覚める頃
街はいつもの相貌で
不安に過ぎるおれを視る

  









自由詩 青い街を行く Copyright ひだかたけし 2021-07-16 21:11:54縦
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