am to pm
月夜乃海花
時計が今日も鳴いていた
皮膚がざわついて眠りに眠れず
痒い皮膚を引っ掻きながら
指のさかくれを食い潰し
目覚めたam5:09
「お元気ですか?」
そんなこともいう暇もなく
ただ針だけが歩んで何もなかった
「そうだ、君なんて居なかったんだよ」
呟いたら隣のサラリーマンが怪訝そうに
私を睨みつけて鞄同士が触れ合った
今日も電車は行ってしまった
そんなam7:17
私はこんなに幸せなんだよ
ただその台詞だけを言いたいのに
無意味な時計の音を聞いていた
「ねぇ、お昼ご飯の時間です。」
きちんと食べないとダメなんだよ
元気が出ないと前みたいになっちゃうよ
生きてほしいから
その台詞を言わなければならないのは
君ではなく今は私だと気づいたpm0:03
君が励ましてくれたから
君がそこに居てくれたから
私がどんなに泣いても生きてこれたのは
ただ君が
うん。そうだねpm3:37
私が悪かったのか、もうわからない
けれど君はもう居ないわからないpm4:23
「ただいま」
「今日もおつかれさま」
いつも互いに言い合ってたのに
もう言えなくなってしまったね
君はどこへ消えた?pm5:17
少しだけ、君が居なくなってから
寂しいという気持ちを知った
時計の針が回っている
私は同じことを繰り返すのか
また貴方も死んでしまうのか
私の世界は何も無い
何も無いから回っているpm6:57
「もう十分頑張った」
とあなたは褒めてくれるだろうか
震える私の背中を
止まらない私の涙を
あなたは受け入れてくれるだろうか
pm7:06
伸ばした腕に少しだけ温もりを感じた
一瞬ただ幻覚を感じたような
am to pm
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そこに君は居た
夢でなければきっと
あと針が何回まわるのを待てば良いかな
幸せそうでよかったよ
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