踏みぬけない青
帆場蔵人

防災倉庫が物憂げに佇んでいる
足元には雑草、お前はだれだ
晴れやかな青空が枠にちいさく

囚われた

お前はだれだ、苔むした
ブロック屏は四面四角だ
囚われた、とり忘れた箱

囚われた

お前は、一体、誰だ
口を塞がれた、ヒトよヒトよ

言葉なく、滑らかに飛び出した
燕が、あぁ、何処から何処へきて
すれ違いに防災倉庫を過ぎり、かくす

凡ゆる憂鬱を振り払っても
拭っても晴天は晴天だ、ひと
雑草の如く蔓延り、生える

物憂げな
防災倉庫を
呑み込む

雑草に、似た、ヒト、ヒト、ヒト

枠さへ消えて碧く&(アンパサンド)青い
防災倉庫はなくなりはしない
俺は物憂げなまま雑草を引き抜いた
燕たちはあおく青く、ただ青い


自由詩 踏みぬけない青 Copyright 帆場蔵人 2021-06-13 14:32:11縦
notebook Home 戻る  過去 未来