マイソング
花形新次

生きれば生きるほど
恥を重ねることになるから
早いうちに
けりをつけた方が良い
とずっと思って来たが
年を取るほど感じなくなって
何とも思わなくなるのも
どうやら本当らしい
恥をかきまくって
汚辱にまみれたまま
死んでいくのも
良いかも知れない
どうせ大したことのない人生
そう思えば気も楽になるだろう

今夜は
論理哲学論考を読みながら
セロニアス・ヒムセルフを聴いて寝る

本当の凄さは
分かる人にしか分からないと
一縷の望みだけは残しつつ






自由詩 マイソング Copyright 花形新次 2021-05-17 20:28:04
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