夜風を浴びる
ひだかたけし
夜風を浴びる、眼を瞑り
うっとりとして、遠い汽笛の音を聴く
夜風の冷気に、夜風の霊気に
何かがざわめき蠢いて
網戸の向こうに、唸る街
ゴォーッと木霊が反響し
波打つ孤独な内面が
時のまにまに溶けていく
自由詩
夜風を浴びる
Copyright
ひだかたけし
2021-05-15 22:42:07
縦