トゥエンティー・ライン
ピッピ

あー
なんだこの線、と思ってあたりを見渡すと
その線の上にはきちんとでっかい看板が立っていて
「20歳」って書いてあるワケね
はっはーん
これはね
きっと誰かが
俺を貶めるための陰謀ですよ
20歳になんてね
俺がなるハズがないんですよ
と思いながら
線とは逆の方向にダッシュする
だってなんだか
そっちの方が楽しそうな気がするじゃない
そうしたらね
また線が引いてあるの
おい今度は何だよと思ったら
また「20歳」って書いてやがる
おいおいふざけんなよと
どっち行っても20歳かよ
とね
怒ってたら
ある変化に気付いた
その線がね
だんだんこっちに近づいてやがるの
なんだてめー
線のくせに
と思いながら
あきらかに俺が見ていたのは
恐怖そのものでしかなかったのね
どうする逃げ場ねえよ
と思いながら
とりあえず向こうの線との中央点に
もう一回走ることにした
で着いたはいいけど
こっからどうする?
もう走る場所もないし
動くのすら今はイヤだ
そうすると
上空から
「ルパぁ〜ン」
という声がして
ヘリからぶら下がったあみはしごに乗って
次元が手を伸ばしてるもんだから
「ちょーっと遅ぇんじゃねえの?」
と言って
お得意のハイジャンプ決め込み
次元の手を取ったと思ったら
目が覚めました
ハッピーバースデイ
トゥーミー


自由詩 トゥエンティー・ライン Copyright ピッピ 2005-04-22 17:07:17
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