ヘヴン
ミナト 螢

麦わら帽子を頭に乗せると
水平線から陽が昇る
少しの風など相手にもせずに
そうやって高い場所を探した

空気が薄くなり
どんな言葉も丸くなる
天国の途中で
ビルの屋上に名前を置いたら
誰か取りに来るのだろうか

チクリ
神経の糸で縫い始めた
瞳を閉じても
まだ死ねない


自由詩 ヘヴン Copyright ミナト 螢 2021-03-27 19:33:06
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