甘味と袋
番田 

夜は何も思うこともなくエンタメは途絶えていたのだろうか
昔歩いたバンコクの道と そして
遠かったのは近そうに思えたはずの僕のホテルだ
そこにいた ファーストフード店の夜更けの誰もいない席の
黄色い服の僧侶のその背中をみやる時


ああ 早く ごはんにありつきたいと
影の中を歩いていた 僕は でも
やがてホテルに辿り着くと部屋を出て
屋台街へと そして高架下に出かけたのだった
僕はそこで妙な味の甘味を食べた 袋に残すと入れてくれたのだが


自由詩 甘味と袋 Copyright 番田  2021-03-26 01:10:37
notebook Home 戻る