誘蛾灯
入間しゅか

平凡で退屈な夜を
ひとり歩く帰り道

少しだけ肌寒い静けさに身を隠し
誰にも内緒でタバコに火をつける

浩浩と光る電話ボックスの前で
立ち止まったわけを探す

蛾だった


自由詩 誘蛾灯 Copyright 入間しゅか 2021-03-08 09:24:53
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