ハクビシン
オイタル

ジャガイモの転がる農作業小屋にて
ハクビシンが
冷たく首を伸ばす

おのれの糞尿を
嗅ぎ直す
ハクビシン

ハクビシン一匹
板目に鼻を押し付けて
水をかぶるような恐怖であるか

白い鼻筋がオリオンに向かう
遠く 伸ばす


振り返って
星の轟きを
中空に嗅ぎ直す

私たちの甘い気配に
酔っている ハクビシン
それは 危険な


自由詩 ハクビシン Copyright オイタル 2021-01-04 18:23:28
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