冬
かば
甘い言葉や文字は嘘つきだと諦観めいてた若い頃
今ではそんな強がりも言えなくなって
乾いた空気の中
カチコチと時計の音が響いてる
何にも思うことなくて
ああ
誰か甘い言葉でも囁いてくれまいか、と思うのだけど
そんなことはなくて
だんだんとリズムを刻む時計の音さえ愛しくなってきた
アルコールのせいだろうか
生きてることを愛おしく思うよ
自由詩
冬
Copyright
かば
2020-12-20 22:31:07