ラブイズナンバーワン
TAT

一位は三位だ

誤解を恐れずに言うが

一位は偉そう過ぎて痛い
寒い
ダサい
から
一位はせいぜい三位だ

二位は二位である
やはり二位だ
不憫であわれな奴だ
真のナンバーワンにもなれず
雑草根性に染まることも出来ず
シルバーメダルコレクター




そして三位が
一位である



控えめで虎視眈々なポジション取り
きっちりと表彰台の一角は奪ってゆく凄み





だが冒頭で書いたように
一位は三位なのである

だからこれで何ら問題はないのだ



四位は九位だ
メダルがあるかないか
そこには天地の開きがある
したがってベストスリーをギリギリ逃す四位のぬるさは致命的なんである
ハッキリ言って超絶ダサい
すまん
悪いが四位
君は九位だ




五位は五位である
ずっしりと
どっしりと
どまんなかで
嘘も偽りもない

ドカベンの山田太郎のように
五位ですけど何か?
という
爽やかに有無を言わせぬ
凄みがある

関わり合いになるべきではない

五位は五位です









六位は七位で
七位は八位で
八位は七位
つまり
七位は六位で
六位は八位で
八位は七位で
七位は六位だ

要はここの三人は
取るに足らない
代替え可能な
凡人ビッグスリーなのだ

ただし
ゆめゆめ
この三人を
まとめて敵に回すような
愚行は避ける事







そうすると

九位が四位に上がって

おしまいなんでしょう?と

君はニヤニヤしながら

言うけれど









アホ抜かせ





九位は一位なんである



九位イズナンバーワンなのである






































自由詩 ラブイズナンバーワン Copyright TAT 2020-12-05 00:25:01
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