逆鱗と無縫
道草次郎
摘
(
つ
)
んできて悔いてももとの土の空
戸惑いがほどよくとけて音と雨
分からぬといったら分かる火の火の粉
たゆたって鯨の
背中
(
せな
)
に厭離穢土
大の字の伽藍のような太鼓持ち
雲流れじぶんもながれ木の葉舞う
十七字預けて天に天は無く
管楽を
匣
(
はこ
)
にしむけてタクト振る
陸族に羊歯
項垂
(
うなだ
)
れて暁新世
笑ったら八重歯とともに山降りる
俳句
逆鱗と無縫
Copyright
道草次郎
2020-11-20 22:32:01
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