糸くずの ふりかかる だまった湖面に 傾斜した クレセント・月(ムーン)が 代入される みぎも左もわからぬ 夜来の湧出(ゆうしゅつ) 妖精により 繙(ひもと)かれたプリズムは 夜の底へ ゆれながら沈み 高らかな天の喇叭も 森の耳には 吃音で 根をおろすものは皆 光蘚(ヒカリゴケ)のシンフォニー(交響詩)に 汐時を スライスする 万場の喝采 交感された地下の平和が また いっそう その奥行をます