一過
秋葉竹
怒りより大きな声で否定され
なすすべもなく下を向く
地面に穴がひらくのを
夢みるように待っている
罪が同じだと歓びも同じなのかな
酔っ払ってもひとり月見上げ
翼の折れたカラスは泣いて
故郷の灯りをただ夢にみる
生きることが大嫌いだけど
そんなこと恥ずかしくて大きな声で叫べない
わたしはわたしが嫌いなのかなぁ
自由詩
一過
Copyright
秋葉竹
2020-10-10 13:10:27