体験としての一元ロン/素描
ひだかたけし

子供:「わあ大変だ!海がやって来る海がやって来る」
母親:「あれは、海ではなく、波が打ち寄せてくるのよ」
ー小学生時の国語教科書より

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或る物がある
が、
在る=モノ
として
鮮明に浮き立ち
私の意識野に現れる時、

私はその或る物を
運動スル生きた概念として理念として
生き生きと知覚即認識している

外は内 内は外

頭の中での死んだ概念操作としての唯物論的自然科学
に自然直観的に抗して

(外は外 内は内
子供がリアルに内的に感じ取った
『存在としての海』を
『波』=分節化された概念に暴力的に還元する
〈常識的大人〉)

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分け入れ、分け入れ 深く感じ掴み取れ
タマシイの舞台で踊る、この謎としての世界を



自由詩 体験としての一元ロン/素描 Copyright ひだかたけし 2020-08-25 21:45:27
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