こだま
あらい

泣き濡れたアスファルトが
ただ、わらっている

虹は見えているか。

帰宅を迫る童謡が、耳障りに懐いた
声変わりを犯した 仔猫にすくわれ
かえるところを持たない林床が
いくとしつきも続いていく

おたまじゃくしのまま、
およぎつかれた
声色も、
もう、聞こえないの。

てんてんと染みていく
空をまた、仰いだ


自由詩 こだま Copyright あらい 2020-07-18 21:49:04
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