自己紹介のうた
道草次郎
ぼくは頭がわるい
悪いなりきにむかし本を少し読んだ
宮沢賢治の永訣の朝という詩が
好きで何度も読んだ
それから
長い小説を読む根気がないから
短編をいくつか読んだ
最後の一葉という小説が好きで
3回は読んだ
短くて良いし
とてもいい話だと思った
それから僕は哲学を少し読んだ
哲学は難しかった
なんかいろんな本は僕にとっては難しく
読んで分からないから惨めになったりした
そんなとき
なぜかフォレスト・ガンプという映画の主人公
フォレスト・ガンプのことを思い出すと
こころが楽になって
変に涙ぐんだりした
ぼくのしてきた経験はこんな風に貧しい
ぼくはもういい歳のおじさんだけど
長い小説や
難しい科学の本が読めたらいいなと
思ったりして
でも自分には難しいんだろうなと思ったりもして
毎日を生きたりしている
ぼくの自己紹介は
こんなもんです
つまらない人間をやりながら
自分がかわいくてしょうがない
いたって普通の
男の人なのでした