翻訳作業
ジム・プリマス

夕暮れの間に
部屋に紛れ込んだ
黄金虫が
ノートの上で
休憩している
窓の外に広がる
分厚い雨雲に
遮られた
七月の夜
思い浮かぶ
とりとめのない
想いの数々が
私をとりまいて
愛し気に
話しかけてくる
そのとぎれとぎれの
拙い言葉に
交じって
精神に響いてくる
天球からの言語に
直観的に
時に
象徴的に
あいずちをうちながら
新しいタバコに
火をつける
こうして
私の夜は
始まり
タバコの吸い殻が
うず高く
積まれる頃
夜を徹して
集めた
天球の言語は
翻訳されて
一編の詩歌となり
パソコンのメモリーに
保存される



自由詩 翻訳作業 Copyright ジム・プリマス 2020-07-12 00:14:57
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