逆光
ガト

思い出は

ぼんやりした
景色の中にあるよ

夏の夕暮れの
田舎の電車とか

色あせた自動販売機とか

誰かの白いシャツとか

それはどんな記念日よりも
心に残って消えない

光の白飛びを
ピントの合わない瞼の裏で
思い出す感じ

よく見えないけど
なんだかすごくきれいなんだ


自由詩 逆光 Copyright ガト 2020-06-14 05:24:57
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