浴槽「くるしまぎれの青」
アラガイs
水色の浴槽に桜の薫りを浮かべて、
、出かけなければならないがべつに焦ることもない
漏だからコロナだからと理由ならいくらでもつくる
磨り硝子の扉には白い染みが瀧に流れ、
、まるで頑固な乳白色をした絵具のようだ
湯けむりに蛍光の灯りも鈍く
みつめていると磨り硝子は薄紫の宝石に変わる
「したたり落ちる乳白色の瀧にまぎれ」
反射する えぐられた火口の心地よさに
迷い込む
美意識とは 染みついた水垢の狭窄よ
立ち上がれば冷めて
また青にかたまる。
※
尚別名のお題は即興ゴルゴンダ。るるりらさんのタイトルから勝手に拝借いたしました。