流星群
ミナト 螢

雨を吊るすように右手を出した
傘は流星が冷えたもの
占いよりも確かな感触を
色とりどりの目から奪い去る
雨というだけで暗くなるくらい
近くて遠い帰り道で
目印を付けてくれる傘は
優しさに乗せる重さがあるよ
曲がったままの骨をぶら下げて
一緒に飛べると思ったけれど
六月の天気予報は
風が足りなくて
街を短冊切りに歩いてしまう
ちっとも進んでいないのに
明日が側で微笑んでいる


自由詩 流星群 Copyright ミナト 螢 2020-06-04 14:13:15
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