会話から 虹色に一色たりない旗をふって
秋也

しゃれこうべは笑っている

「ホモサピエンスの頭蓋骨が落ちていたとして」
ふむふむ
「その頭蓋骨の穴から」
はー
「あなたはムカデが這っていてほしい」
はいはい
「それとも、名もない雑草~野百合まで植物が花を咲かせていてほしい」
あー

それは山が好きなのか
草原~花畑が好きか
聞かれているのにすごく似ている

骨が頭蓋である必要と
骨がヒト科である必要かは
入念に議論しなければいけない

「ごめん、宇多田ヒカルのTravelingを聴いていて、大切なこと漏れていた」

大丈夫、虫も花もあなたも世界も大好きさ
「素敵な台詞、ありがとう」

しゃれこうべはもう涙を流せない



自由詩 会話から 虹色に一色たりない旗をふって Copyright 秋也 2020-05-24 22:14:32
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