夏日
ひだかたけし

暑い
暑いなあ
まるで真夏の暑さだ
地球が狂い始めて
オマエラ、人間のセイダロウ
そう叫んでいるかのように

路傍に屈み
タンポポの種を
ふぅと吹いて飛ばしている
子供が二人、
白くまぁるい球体を
指で盛んに揺すりながら
笑い顔はクシャクシャで
滴る汗の
透明な筋、透明な筋

暑い
暑いなあ
まるで真夏の暑さだ
地球が狂い始めて
オマエラ、人間のセイダロウ
そう叫んでいるかのように

今、視界を
燕が鋭く過る






自由詩 夏日 Copyright ひだかたけし 2020-05-12 19:03:30
notebook Home 戻る  過去 未来