始めの日
トビラ

暗闇から
太陽が昇る

一日が
朝がはじまる

担った役割を背負い
体を伸ばす

今日もいい日だ

家の外はまだ肌寒い
柔らかな陽射し
髪をなでていく風
口を開けば
笑みがこぼれて
言葉が揺れる

揺れた言葉が
祈りになって
果実になる
飲み水になる
今日の糧になる

整える
考える
整える
見渡す
整える
考える
気づく
整える

水を飲む
果実を食べる

水を飲む

家に帰る

寝床に着くと
夜は透き通る
月と星々
潤んで麗しい

眠りの中
幸福な夢
たれるよだれ
眠けまなこでぬぐう
寝返り

目を閉じて
深く深く
降りる


部屋の中に
徐々に満ちていく


外に響く
鳥の鳴き声



あくびをして
目をこする

さあ
一日のはじまりだ


自由詩 始めの日 Copyright トビラ 2020-04-28 06:00:12
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