ストロベリーキャンドルの妖精
丘白月

明日になれば
私は手作りジャムを抱いて
電車に乗る

あなたはお昼寝してるかしら
シロツメクサの絨毯で
妖精がいるのも気づかずに

赤い帽子の天使たち
四つ葉を隠して囁やく
もっと見つめてと

私は裸足で歩く
つま先立ちで
耳をすまして

今はまだ温かく赤い瓶を
宝石のように大事にして
冷蔵庫で夢見てもらう

明日の今頃は
四つ葉を二人で取り合って
未来を占っている

明日はあなたの家に行く
妖精が迎えてくれる
待っていたよと

あなたは覚えているかしら
ずっと小さな頃
ストロベリーキャンドルの妖精が
結婚式をしてくれたこと


自由詩 ストロベリーキャンドルの妖精 Copyright 丘白月 2020-04-12 22:46:52
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