秘密の花園
ミナト 螢

鮮やかな色の花みたいな
血管に触れる音が聞きたくて
私は何度も踏みつけて来た
救われなかった過去くらい
丈夫な化石は展示しておく
胸のいちばん真ん中の谷間で
誰か引き受けてくれないかな
蜜蜂が飛び回る身体に
未来の針を刺して逃げていく
痛みを感じるのはいつだって
呼吸を止めた今しかないから
柔らかい涙をガチャで回し
カプセルの中に入ったままで
いつか宝物になる日が来る
花の血管を食べ尽くして
ばらの棘を爪にする人は
その形を開けられないと思う
何もしなくても花は壊れる
分かっているのに手を出してしまう


自由詩 秘密の花園 Copyright ミナト 螢 2020-03-25 09:13:05
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