デスマスク
もちはる

わたしは
壁にかかる
白いデスマスク
しがらみをすて
見せたくない
600年前の顔を
さらけ出している
ただのオブジェ
けれど
閉じた目でも
辺りが見えます
息はなくても
ふかく見る人の
心のなかに粛々と
生きています
うわべは描けます
中身は空っぽ
でも 重いです
聞こえない耳で
遺した未完成の曲
無念がいっぱいです
どこを描きたいですか


自由詩 デスマスク Copyright もちはる 2020-02-05 10:01:57
notebook Home 戻る