百年先の孤独
ミナト 螢

誰もいなくて良かった
ひとりで泣けるから
小さな頃に気づいた
涙は理由を聞かれるもの
まるで鬼ごっこみたいに
逃げて閉じこもった
暗い部屋で見るテレビは
最後にドラマがあるのに
どうして現実はうまくいかないの
あの人と呼んだ遠慮がちな声は
距離を急いで避けられたまま
出会いと別れを例えた星が
赤く光るとまた会いたくなる
この先もずっと変わらず
あの人の影に付いて行きたい
そう思うのは我がままですか
単純なくらい今を恥じるほど
誰もいなくて良かった
ひとりで笑えるから


自由詩 百年先の孤独 Copyright ミナト 螢 2020-02-04 08:18:35
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