あなたのお気に入り
卯月とわ子

宝箱の中のわたし
お気に入りはお気に入りだって
大切に仕舞い込んだりしないで
外へ連れ出してほしいの
世界の広さを知りたいし
雲の行く先
昼間の月の優しい光を浴びてみたいの
隠したりしないで
柔らかい風を浴びてみたいのよ、わたし
宝箱の中
キラキラの宝石たちと一緒に息を潜めているのは
わたしには向いていないもの
どうかわたしに世界を教えて
あなたの世界をわたしに教えて


自由詩 あなたのお気に入り Copyright 卯月とわ子 2019-12-18 09:25:49
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