天気予報の外れた日は
こたきひろし

天気予報の外れた日は
良くてもわるくても
一度は恨めしげに
空を仰ぎ見てしまう

人の都合と心の空模様は
予測が付かない

時には
期待していた雨を裏切られたり
晴れた空に
胸のなかが腫れてしまったり
してしまう

学生は
教師の授業に耳が虚ろになったり
黒板の文字がぼやけたり
してしまう
から

目を
窓の外へ反らし
空の見える方角に視線を投げつけて
仕舞うものさ

勤め人は
務めを放棄して
何処かの公園の壊れそうなベンチイスに
仰向けになって空に落ちてしまいそうに
なって仕舞うかも
しれないしさ

人の心の空模様に
天気予報はいらない

他者の心の天気図に
私の心は振り回されて
否応なしに
磨り減って
いくけれど




自由詩 天気予報の外れた日は Copyright こたきひろし 2019-12-13 07:15:39
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