哀しい記憶を包んで、紫
滑らかで柔らかい膨らみ、紫
愛しい幻覚
永久(とこしえ ....
きみはうす汚れた扉にもたれるのをやめて
新しいにおいのする通りのほうへと急いだ
おれは正体の ....
夜の白い柱
湯と水の境い目
置いてゆく
おまえだけを 置いてゆく
溶 ....
けしてかつてのものではなく
これからのこれからの願いが灯り
指の仮面を着けて ....
こむずかしいことを言う奴は殺す
わからないことを言う奴から殺す
真夜中にひとり ....
真意を問いただす勇気がなかったあの夜
心に半分嘘をつきながら歩いた
「騙されてあげるね」と
....
霜が降り
草がシャリシャリと音を立てる
冷たい朝を越えて
午後には暖かくなり
車の皮膚を膜の ....
雲のどよめき艶めき、うふふ
夕暮れ間近に囁くもの
出口は入口と延々と
展がる地平に ....
年の瀬も終わりがちかづくと考えてしまう
ことしは雪が降りつもるのだろうか、と
~重い冬用 ....
くさかきわけて
さきへさきへそのさきへ
草かき分けて
先へ先へその先へ
変わり続ける ....
天気予報の外れた日は
良くてもわるくても
一度は恨めしげに
空を仰ぎ見てしまう
人の都合 ....
生きることに疲れたので、
喜怒哀楽の渦に
ぐるぐると飲み込まれることに
呆れたので、
心を冷 ....
そのひとは
そんなことばかり云ってないで の
そんなことばかりに
ちゃんとちゃんと
耳を傾け ....
間抜けとすこし話をした
どっかのドラマの中みたいに
でかいグラスに
ウィスキーを注いで渡す ....
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