この道をゆくときは
日比津 開

この道をゆくときは
いつも心が暖かい
暗闇や寒さも気にならず
足取りは
自然と浮き立ってくる

行き先の家では
仲間が待っていて
今日も詩の朗読がある

車座になって、仲間が
次々と作品を発表していくが
僕の心はあなただけに向き
その唇が開くのを待っている

僕の番では声が震えそうになり
最後まで読み終えるまで
幾つも間違えてしまった

気付いただろうか?
あなたがテーマの詩が
いま読み上げられことをー

青春の稚拙な作品であるのが
恥ずかしく、もどかしい
しかし、あなたには
また会えることができる

次はもっとあなたの胸に
伝わる詩を用意する
そしていつか
この道を二人で帰りたい



自由詩 この道をゆくときは Copyright 日比津 開 2019-10-19 13:44:42
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