罪深きは
坂本瞳子

罪悪感とは
苦しいものだ

拭うこともできず
ひた隠しにしようと試み
時間が過ぎても消し去ることはできず
たまに忘れたふりさえする

心の片隅に小さな穴が空いていて
その中を覗き見ると
罪悪が溢れんばかりに蠢いている
普段は蓋を閉めているからいいけれど

実に狡猾に
溢れんばかりの罪悪感と
うまい付き合い方など覚えてしまったら
もう真っ当な道には戻って来れないだろう

それはそれでいいのかもしれない
虚しさをこの胸一杯に抱えて
笑顔を忘れてただ時を過ごすのならば

そのうち飲み込まれてしまえばいいんだ


自由詩 罪深きは Copyright 坂本瞳子 2019-10-03 22:20:00
notebook Home 戻る