ハンバーグの詩
ミナト 螢

固くなったパンと
心臓だけで
貧しくなるのは
早すぎるから

急いで飲み干す
冷たい牛乳
広がる胃の中で
描く地図さ

一番近くの
スーパーマーケット

汗を流した
ハンバーグみたいに
本当は涙を
隠しているの

誰か愛せたら
作ってあげたい
素直な理由で
カートを押せたら

生地よりもずっと
大きく膨らむ
胸の内側に
会話を添える


自由詩 ハンバーグの詩 Copyright ミナト 螢 2019-10-03 18:56:06
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